https://x.com/igz0/status/1889260046426763455
正直な話、さくらインターネットは国産クラウドだし、優秀な方が多数在籍しているし、応援もしたいけど「じゃあITエンジニアとして業務で積極的に使いたいか?」というと話が違ってくるのよ。
現状だと正直AWSやGoogle Cloud 、Cloudflareを使いたいわな。
というのを見ての感想。
これは多分だけどその人がいる「場所」や「立ち位置」によっても変わるということは重々承知した上での思ったことです。
AWSとか使うのが悪いとかは全くなくてAWSが必要になるほどの要件って全体から見るとそんなに無いように思うという話。
世の中に存在する大多数の企業は「中小企業」で、1マイクロ秒でも早く表示して、0.1秒でもダウンタイムは許さないし、何かあっても自動で復旧してもらわないと困るし災害起きてもデータ守ってサイトも見えないと困るってところって今までほとんど無かったんですよ。(あくまで自分の周りでは)
もちろんお手軽にそれらが出来ればいいんですが、専属のIT技術者がいないところも多くあり、シンプルな構造の方が障害時や何かあった際の対応が圧倒的にラクなことが多いです。
最新の技術で構築するとメンテナンスする人も技術を知っていないと出来ない部分もあるし。
あんまり遅いとダメだけど普通に表示出来ればOKなところがほとんどだし、障害があってもバックアップから復旧出来ればOK(ディレクトリ丸ごととかWordPressなら定期的にエクスポートしておいたりとか)。
あと一番重要なのは毎月の費用が固定ってのが割と重要。
アクセス量に応じて料金が変わると逆に困るというか、変なことあった際に費用が膨れ上がったりそれに対応することが出来ないので固定費というのは結構重要。
アクセス増えてサーバー落ちたらどうするんだ?という意見もあるかもしれませんが、実際問題として99%の確率でそういうことは起こらない。
もし起こったら「うれしい誤算」として対応するだけで、むしろ今の世の中だとうれしい誤算で落ちてくれた方が話題性もあるという人もいるくらい。
何かあっても教えれば出来るという人もいればマニュアル化すればいいだろって人もいるだろうけど、恐らく無理。
これは諦めているとかではなく、中小企業ではITリテラシーの高い人がいることはファイナルファンタジーの幻獣クラスに珍しく、ITリテラシーの高い人がいないから外部に依頼したり、一時的に雇ってシステムを突っついていくわけです。
それにトラブルは毎日は起こらずごくまれに起こることの方が多く、その対処方法教えていても時間が空くと対処出来ない(なんなら問題発生時には教えた人は退職していないとか引継ぎもまともに行われていない)のと、マニュアルなんかは表記や画像が頻繁に変わる海外サービスなんかの場合だとついていけない。
(画像が変わったり表記が変わっていると別のモノと思われる人は意外と多く、メニューへの遷移が変わっていたりして手順書が使えない)
それも込みのマニュアル作ると辞書並みに分厚くなり、マニュアルを見切れないという事も起こります。
信じられないかもしれないですがこれが中小企業の現実でそこまでお金をかけられないというのが現実でもありAWSでがっつり組む必要性がある企業は多くはない。
お金かけられないなら止めろという人もいるかもしれないが、そんな単純な問題では片づけられないので、お金が無いなりにどうにかしなければいけないという中での作業なので出来るだけ現地の対応力なども込み(メンテナンスとかも含めて)で進めていくと自然とAWSという選択肢が外れることは多いです。
ネットでよく見る事例なんかは最新の事例や新しい技術が前面に出てきがちなので、みんなクラウド使ってるように見えるけど実際は違うことの方が多いです。
むしろクラウドでどうにかしたいというクライアントから話を聞いても、クラウドである必要性がまったく無いこともあり、堅実なVPSやレンタルサーバーを勧めることも少なくない。
というかクラウド自体がサーバーの集合体なので何というか表現も微妙にズレている気がしないでもないです。
以前にプログラムはあくまで道具という話をしたことがあります。
フレームワークなんかはまさにそうで、1ページしかないWebサイトにフル機能のフレームワークは使わないし、複雑怪奇なシステムにはそれなりに見合ったフレームワークを使う。
家のセキュリティーに多数のSPを配置して要所要所に金属探知機や赤外線センサーなどは必要ないでしょうし、大統領のセキュリティーが誰にでもお腹を見せるハスキー犬だけというわけにはいきません。
犬小屋を作るのに大型の重機は必要ないですし、ビルを作るときは重機は必要というのと同じで「とりあえずAWS」ってのは違うと思っています。
何が言いたいかというと余程のことが無い限り「現状だとさくらインターネットを使いたいわな。」っていうことです。
正解はプロジェクトの数だけあり、企業の数だけ手段が異なるので、これらの内容はちょっと遅れて波に乗ろうとしたクソ雑魚底辺IT技術者の便所の落書きみたいなものですが、さくらインターネットは新宿(だったかな?)のデータセンターで火事起こるもっと前からお世話にもなっているのでAWSの後追いではなく実情に基づいたサービスをもっと展開していってくれると嬉しいと密かに思っております。
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